HSK5級 受験対策と特徴

HSK5級合格の為にはどれぐらい学習時間が必要?_

HSK5級合格に必要な学習目安は、週に2~4回の授業で、2年間継続して学習し、2500語程度の中国単語を覚えている方を対象にしています。このようにHSK5級になると、高度な中国語力を求められます。

HSK5級では、日常中国語に関する応用能力を判定されます。具体的には「中国語新聞や雑誌を読め、中国の映画・テレビを観賞でき、もっと言えば中国語でスピーチできる」ことが求められます。
次に紹介しているのは、HSK5級で実際に出題された過去問です。

◆ 例題「問71-73」
朋友买了一辆新车。周术,我和他一起去试年。为了试车的性能,我们把车开得很快。“我这辆车虽然不怎么有名,但速度也和那些好车差不多了吧。”朋友发高兴地说。这时,前面的车突然停了,期发急忙刹车,可是车滑行了好长的一段路才停下米,差一点儿撞到那辆车。我和朋发都吓出了一身冷汗。“现在,我终于明白一般车和好车的区别了!”朋友说。其实,好车和一般车都可以开得很快,但它们在停车速度上却有很大的差别,好车可以更快地停下来。人生不也是这样吗?优秀的人不仅工作起来很有效率,他们也更懂得如们迅速地停下来。对于一件没有前途的事情,尽快地停下来才是最好的选择。
ここをクリックすると画像が見れます。

71.作者和朋友为什么会很害怕?
A 车开得太快了
B 车停不下来了
C车撞到了前面的车
D 车没能很快地停下来

72.作者的朋友明白了好车:
A 更省油
B能开得更快
C能停得更快
D 能开得更稳

73.作者认为优秀的人:
A 有更好的前途
B 有更好的工作
C工作的效果更好
D 更明白如何迅速放弃

如何でしたでしょうか?
本ページを初めてご覧になられた方で全てを完璧に理解できた方はあまりいないのではないでしょうか。これぐらいのレベルが求められますので、HSK5級を受験される方は、合格のためにも難易度を把握し学習計画を立てて下さい。

HSK5級の特徴と難易度

新聞が読めるし映画も観られるしスピーチが出来るレベルって…

HSKの級というのはテストでの話なので、実際にはHSK6級でも3級でも中国の人と流暢に話せる人も居ればそうでない人も居ます。筆者が留学していた時は同じクラスの人は殆どがHSK4級や5級レベルでしたが、たどたどしい中国語の人も居れば、サラサラと中国語を話す人も居ました。
理由はシンプルで、普段中国語で話をしたり、積極的に映画や動画などでも良いので中国語を見聞きして、知らない単語を調べるかどうかの違いです。
筆者が上海に留学していた時には中国語のレベルが同じく5級クラスの人達が参加するスピーチコンテストに参加しましたが、筆者含め大抵の参加者は事前に話す内容を考え、全て丸暗記し会場でそれをそのまま発表すると言った事をする人がほとんどなので、スピーチが出来るレベルと言っても、HSK1級の人でも発音さえできるなら、原稿は辞書引きながらコツコツ作成さえする事で、誰でもスピーチする事は簡単です。

新聞が読めるし映画も観られるしスピーチが出来るレベルって…

ですが、もしもスピーチが出来るレベルの定義が“頭の中で簡略的にでも話す内容を組み立てて、それを直接人前で発表する事が出来る事”とするならば、それはHSK3級だろうと、出来る人は出来ますし、HSK5級だろうと出来ない人は出来ません。
余談ですが筆者の上海留学時代に知り合ったケニアの人は、HSK3級合格レベルですが、スピーチコンテストの当日まで原稿は白紙のままで、出番直前にとなって話の大筋をメモして、その後筆者に向けて試しにスピーチ内容を発表するというだけの事しかせずに、その大会の1等賞をさらって行きました。
筆者は5級で合格点は取っておりますが、中国語で映画を観ても、字幕があるから話が分かるくらいですし理解できない単語は絶対にあります。新聞などは辞書がないと理解できない時があります。
もちろん下を見て安心することはいいことではありませんが、実際に合格点をとった人がこうなのですから、HSK5級に対して特に大きな壁があるように思う必要はありません。

HSK5級 各種出題形式と対策の方向性

中国単語2500と基礎文法の知識が求められる

HSK1~4級で学習してきた1200語に加えて、約1300もの語彙力とさらなる文法の知識が求められます。HSK4級でも難しいテストだったのに、さらに倍以上の語彙力を求められるということは、それだけ難しい試験だと認識頂けると思います。

HSK5級 各種出題形式と対策の方向性

リスニング(聴力)

HSK5級の合格ラインは180/300点と、6割さえ点が取れればいい中で、正誤判断という出題形式は受験者を甘やかしてくれているとも思えますが、5級ではまず正誤判断問題は登場しません。
5級を取得している人のレベルは実用的な会話の理解にあるためか、回にもよりますが選択肢が4つに増えるため少し難易度があがりますが、4級と比較して出題方法に大きな変化はないので、正攻法はやはり練習問題を聞いて解くこととなります。
HSK5級の合格点取得を目指している方ならすでにご存じのことと思いますが、耳が馴れていないと、知っている中国語を聞いてもピンとこないものです。

リーディング(読解)

問題の内容に関しては、問題文を読み、その内容を要約説明したものを選択肢の中から選ぶといった出題や、一つの長めの文章の中の空欄に、文脈から判断して適切な語を入れるといった、HSK5級の中国語レベル指標とされる“新聞等を読むことができ、映画を鑑賞することができる。”レベルの中国語力が求められる出題内容となっております。
読解は単語さえ知っていれば解くことができるので、具体的な対策としてはHSKで出題される範囲の単語リストを予習することとなりますが、合格のみを目標とするならばピンインまでは覚えられずとも、ぱっと見たところ理解できない漢字のみの意味を知らべて覚えておくだけでも読解は容易になります。
この点は日本などの漢字文化圏の強みですが、初めて見た中国語の漢字でも、前後の文脈と照らし合わせることで理解できる単語が多いので、より予想もつかない単語の穴を無くせるように埋め立てておきましょう。
例えば5級で出題されるような単語:疲労/尊敬/随時など、中国語の発音は知らなくても意味が完全に同じ単語は気にせずともいいので、诚恳/瞎/砍/体贴など、初見では理解し難い単語だけの意味を調べると、5級の試験対策のために覚える単語はそんなに多くないことがわかります。もちろん、ピンインまで覚えておくことがいいのですけれど。

ライティング(作文)

簡単な作文をするという難題が出題されます。

4級まではまだ写真に一言添えるような、大喜利さながらの問題が出題されますが、5級はやはり指標とされている“簡単なスピーチができる。”レベルを要求するだけあって、ある程度は文法を知らないと答えられない内容となっています。
文法と言っても接続詞をいくつか使えば作文はできるので、接続詞およびその使用例をいくつか覚えておくことが大切です。
単語を組み合わせる場合よりも、場面を切り取った写真等に対する作文は、一見すると接続詞を生かすことが難しいですが、ある程度は妄想的に背景を考えて、使用する短文をいくつか思い浮かべたら、あとは短文を接続する形式で作文をすると80文字程度でしたら埋めることができます。
蛇足としまして、筆者は作文のために試験中、試験用紙内の読解やリスニングの問題文から転用できそうな短文を漁ってみましたが、そのやり方では上手いように作文できませんでした。ズルは出来ないものですね。

HSK5級でよく出題される2500単語

HSK5級では中国で会話をする中で特に重要となりえる単語が多い!

以下がHSK5級でよく出題される2500単語のうち、5級になってから新たに学びだす中国単語の一例です。中国語で会話をする中で、その中心になりえる語が多いのがわかると思います。
PM Chinese SchoolではHSK5級受験対策講座として、様々な無料オンラインリスニング動画を配信しております。せっかく受験するのなら1発で合格を目指しましょう!

中国単語ピンイン
从事cóngshì~に従事する、処理する
お酢
促进cùjìn促進する、推し進める
促使cùshǐ促して~させる、~するよう促す
cuī催促する、促す、急き立てる
cún預ける、保存する、貯まる、残る
存在cúnzài存在する
错误cuòwù誤っている、 間違っている
措施cuòshī措置、処置
答应dāyìng応答する、返事をする
达到dádào達する、到達する
打工dǎgōngアルバイトをする
打交道dǎjiāodào付き合う、交際する、接触する
打喷嚏dǎ pēntìくしゃみをする
打听dǎtīng尋ねる
HSK5級レベル 頻出中国単語15例
HSK5級でよく出題される2500単語

HSK5級の試験内容と時間 合計120分

点数や時間の配分を試験当日までには目を通してください。

HSK5級の試験は「聞き取り」「マークシート方式の読解」「記述式の作文」が出題されます。

● 聞き取り/リスニング問題 配点 100点
● 読解問題 配点 100点
● 作文 配点100点

試験では、説明が中国語と日本語で行われ、聞き取りに関しては全て中国語で行われます。

HSK5級の試験内容と時間 合計120分

聞き取り:約30分間(放送回数1回)

ここではHSK5級の聞き取り問題について紹介します。

パート/問題数 形式 出題内容
第1部
– 20題
会話の内容に関する問題2人の短い会話とその内容に関する問いが放送される。
問いの答えとして正しいものを4つの選択肢の中から選ぶ。
第2部
– 25題
会話や文の内容に関する問題まとまった長さの会話や問題文と、
その内容に関する問いが放送される。
問いの答えとして正しいものを4つの選択肢から選ぶ。

読解:45分

ここではHSK5級の読解試験について紹介します。

パート/問題数形式出題内容
第1部
– 15題
空所補充問題文中の空所部分に、4つの選択肢から適切な単語を1つ補い、
意味の通る文を作る。
第2部
– 10題
文の内容に関する問題短文が与えられており、その内容と一致するものを
4つの選択肢から選ぶ。
第3部
– 20題
長文読解問題長文とその内容に関する複数の問いが与えられており、
問いの答えとして正しいものをそれぞれ4つの選択肢から選ぶ。
マークシート方式 にて回答

作文:40分

HSK5級の作文では、80文字の長めの作文を行わらなければならず、HSK4級と比べても大幅に難易度が上がっています。

パート/問題数形式出題内容
第1部
– 8題
語句の並べ替え問題与えられた複数の語句を並び替えて正しい中国語文を作る。
第2部
– 各1題
作文問題(1)単語が与えられ、その単語を使って80字程度の中国語文を作る。
(2)写真が与えられ、80字程度で写真に関する中国語文を作る。
記述式 にて回答

実際に受けてみた時の試験時間の感覚

HSK4級と比べると、むしろ時間に余裕はあるのでは?

HSK4級の問題数は100問で制限時間は100分、これが5級では100問で制限時間120分なので、単純に考えて時間には余裕があるのかと思いきや、そのようなことはありません。
リスニングの時間に関しては問題文を聞いてから一つ一つ回答していくので、他の級と同じく受験者は時間配分を考える事は無いのですが、読解と作文での時間配分には注意が必要です。

実際に受けてみた時の試験時間の感覚

リーディングにおいては

HSK4級のリーディングでは40問/40分で、5級のリーディングでは45問/45分となります。
つまり1問あたり1分なので、時間配分の考え方は5級でも同じじゃないかと当初の筆者は思いましたが、実際に試験を受けると時間の短さに焦りました。
どうして時間が足りないかは試験中に焦っていても理解できました、4級よりも文字数が明らかに多いのです。
文字数を確認してみると、4級のリーディングの問題文+回答文の文字数は約2,800文字なのに対し、5級では約5,400文字となっており、毎度同じではありませんが、5級試験を受けるとき、受験者は4級のおよそ倍の文字数を読まなくてはいけません。
作文は、過去にはいくつかの単語を使用して作文する言ったお題に沿って80字程度の短文を作成することが出題されますが、時間をかければかけるはずなので、いかに読解で時間を作れるかが大切です。

対策なんてしなくても、普通に映画鑑賞や、日常会話の積み重ねで合格できる?

試験と実際の会話はやはり違うの?

筆者の友人に、試験というものに対して妙に反骨精神を抱いている人がいました。彼の主張は“HSKやTOEICで好成績の人でも、実際に外国の人と話す事ができない人がゴロゴロいる。”というものです。ゴロゴロという表現を使うあたりに偏見が詰まっているように思えます。
ここまで極端な意見ではなくとも、HSKを受験するつもりの人の中にも、似たような考えがよぎったことがある人もいらっしゃると思います。

対策なんてしなくても、普通に映画鑑賞や、日常会話の積み重ねで合格できる?

筆者としての意見は、HSKの勉強も中国語レベルの向上の助けになるけど、わざわざ中国に留学までしてHSKの勉強に打ち込むことはないので?という、どちらにも嫌われそうな姿勢をとっておりました。
実際、筆者は5級合格時点ではHSKの勉強はほぼしておらず、上海に留学中は中国の人に話し相手になってもらったり、各種スピーチコンテストに参加したり、映画を観たり、スタンダップコメディや相声を見に行ったりして過ごしておりましたところ、昔は難しいと思っていたHSK5級で合格点をとることができました。
これは自慢のために書いたのではなく、「実際に中国の生活の中で身についた中国語で、HSKの試験に合格できるレベルの中国語が身についたので、言い換えるとHSKの勉強に打ち込むことは、実用的な中国語の勉強方法だと言えますよ」、ということをお伝えしたいのです。
HSKで勉強した言葉を、実際に口に出すか、文字として書き出し、中国語がわかる人に意味が伝わるか確認して貰うという工程をしっかり行えば、頭でっかちな語学に終わらず、身につく言葉になります。

PM Chinese SchoolでHSK5級合格!

ライティング・リーディング・リスニングにおいて高い難易度が求められる!

PM Chinese Schoolでは、HSK5級合格のための様々な動画を配信しています。本動画を活用しHSK5級レベルの中国語を勉強してください。特にネイティブの発音チェックを通した動画、かつ中国の標準語の発音にしてありますのでしっかりと学べる仕様にしていますので、HSK5級合格を目指しましょう。

PM Chinese SchoolでHSK5級合格

Youtubeで配信しているHSK5級 受験対策講座(無料)一覧です。頻出中国語単語のリスニング練習やそれに基づく例文のリスニング練習、そのほかHSK1級や2級よりやや難しい中文のリスニングを順序だてて勉強できるようにまとめています。自分に合ったYoutube動画を探してください。

HSK5級 受験対策講座 #サンプル

PM Chinese School のYouTubeチャンネルでHSK5級の中国語を勉強し、合格を目指しましょう。

HSK5級講座の一例

まとめ

点数や時間の配分を試験当日までには目を通してください。

HSK5級は、4級までのレベルと比較すると単語数はぐんと増えますし、中には中国語を勉強している周囲の人からの口コミを聞いて、5級は難しいという認識をされている方もいらっしゃることと思います。
筆者も問題文を読んだ当初は5級は難しいと思ったことがありますが、実際に中国で生活をしている中で上達した中国語で試験に合格できたので、思ったよりもHSKの問題は実用的な中国語なのだということを実感することができました。
単に就職に有利だから、あるいは留学のために必要だからHSKの試験勉強に打ち込むという考えでも、HSKの試験勉強をすることで実用的な中国語のスキルが身につくと思いますので、どんどん受験をしてみて中国語能力を高めていく気持ちを作っていきましょう。最後に中国語の試験勉強の記事の締めの言葉らしく、好好学习、天天向上。